伝統構法を取り入れた、もみの木・スピンオフによる健康住宅体感モデルルーム・事務所工事①―大阪市住之江区―

昨年より計画をしていた、新事務所となる建物の解体工事が始まりました!

長い時間をかけたプランや段取り等がついに動き出し感動です。

今回は新築ではなくリフォームにしたので、解体は中の解体になります。

モデルを作ろうと思った時、大事なのはこういう家に住むという想像ができることだと思いました。

なのでサイズ感を絞り、実感できるようにとしました。

また、限られたスペースを活用する設計力も挑戦です!

1度リノベーションされたお家だったので、床、天井を全て取り、残せる壁を残し、柱と梁をスケルトンに見えるようにしました。

恐らくここはこうだろう。等と話し合いながらの設計だったのですが、現実はやはり想像通りにはいかないものでした。

予想していた部分に筋交いもなく、壁も土壁を想像していたのが違いました。

恐らく以前のリノベーションの時に、ほとんど変わったのだろうと思います。

断熱材も全く入っていなかったのは驚きました。

 

まず構造。

これは少しマズいと思いました。

筋交いがないということは土壁や貫で保っていないとおかしかったのですが、そのつくり方も壊されていました。

それでも保っていたのは、恐らく建物全体のバランスと、外壁に張られたバラ板が作用していたのではないかと思い巡らせました。

それともう1つは、部屋の中の垂れ壁、長押などのおかげかと思います。

知ってか知らずか、このバランスを保つことで、建物は大きな傾きがない様子です。

地盤もしっかりしているのでしょう。

 

次に断熱材の有無

これは、入ってなかったのは逆に良かったのではないかと思います。

このお家は土壁でこそなかったものの、壁はクロスを使わず、床は畳でした。

つまり、湿気がこもることなく通気し、土台や柱が腐らずにいてくれたということです。

今回の工事でも、断熱材は入れずに施工します。

その理由は追って説明させていただきます。

 

このお家を見れば、欠陥だと言われる人がいるかと思います。

気持ちはわかりますが、僕は木造の可能性の広がり、底力をより実感することになりました。

何を言われたって、実際建って残ってるんですから。

構造は伝統構法を取り入れより強く、意匠的にも自由な建物にできると嬉しく思います。

 

解体が終わり、場所が開けたので、1枚板を搬入しました!

こちらは桧の4m超えの1枚板

幅は元で480mmあります。

こちらは栓(セン)です

大きなウォールナットです

そしてこれが大本命

幻の木と呼ばれる希少樹木

茅(カヤ)

実際にお目にかかれるとは思わなかったので本当に感激です

この他に栗、杉とあり、全てをここで使うわけではないのですが、いくつかはかたちにし、お披露目できればと思います!


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